今月のイベント何着て行く?
WHITE LABEL_JUN編

Text: KEISUKE KAGIWADA
Photo: ATSUSHI IKEDA, RYUTA ARAKAKI(CASK)

暦の上ではもう梅雨入り。散歩が難しくなる前に、やり残したことはありませんか? 「今月のイベント何着て行く?」では、アクアスキュータムのアイテムを纏って足を運びたい、注目の新作映画や展覧会を毎月ご紹介。ホワイトレーベルの6月編は、フラワープリントのブラウスと『FLOWERS and FLOWERS 宮本三郎の描く花・華』を取り上げます。

 昭和を代表する洋画家として知られる、宮本三郎。その生涯を通じて様々な画風に挑んだ彼が、変わることなく愛し続けたモチーフが花でした。『FLOWERS and FLOWERS 宮本三郎の描く花・華』は、そんな宮本の花をめぐる作品に焦点を当てた展示。このモチーフといかにして向き合ったのかを、時代ごとの女性像を織り交ぜながら紹介しています。

 興味深いのは、初期では作品を彩る脇役でしかなかった花が、年を重ねるごとに主役級の存在感を放つようになること。晩年とも言える1960年代後半には、鮮やかな色彩と力強いタッチによってキャンバスを覆いつくすようになります。同展が示唆するところによれば、この変化は宮本の描く女性像の変遷に重なるそうです。「他者から視線を注がれる対象としての女性から、個としての主張と生を漲らせた存在としての女性へ」というその変遷と軌を一にするように、描かれる花も自律した生命体であることを主張し始める、と。繊細さの奥に力強さを秘めた花は、宮本にとって女性的なモチーフだったのかもしれません。

世田谷区の奥沢にあった宮本の自宅兼アトリエには、いつも花が飾られていたそう。(左)《Fleure(ブルーバック)》 1967-71年、(右)《芥子と立藤》 1967年

 

FLOWERS and FLOWERS 宮本三郎の描く花・華

期間_2023年4月1日(土)~ 9月10日(日)

開室時間_10:00~18:00

※最終入館は17:30まで

場所_世田谷美術館分館 宮本三郎記念美術館(東京都世田谷区奥沢5-38-13)

休室日_毎週月曜日 

※月曜日が祝・休日と重なった場合は開館、翌日休館

展示替え期間、年末年始

http://www.miyamotosaburo-annex.jp/index.htm

※期間中、お花のコサージュ作りのワークショップも開催予定です。詳細はWEBサイトをご確認ください

 2023年春夏シーズンのテーマ、「NATURES URBAN GARDENERS」を体現するこのプリントブラウスも、モチーフは花。水彩タッチの発色のいいオリジナル花柄プリントは繊細でありながらインパクトが抜群で、宮本が花に託した思いに通じるものが感じられるのではないでしょうか。さらにフェミニンな印象をプラスしてくれるのが、紐で調節できる襟元のギャザーや、肩先や二の腕をカバーしてくれるふんわりとしたフレンチスリーブ。また、コットンのように柔らかい手触りでありながら、ポリエステル100%なので自宅で洗濯しやすいのもポイントです。現代を活動的に生きる女性の力強い味方のようなこのブラウスを着て行けば、宮本の花をより共感しながら味わえるのではないでしょうか。

重厚感と使いやすさが共存するデザイン

 鮮やかな花柄プリントはオリジナル。随所にAquascutumのロゴが散りばめられていて、特別感のある生地になっています。微光沢のあるポリエステル100%なので、高級感がありながらもシワになりにくいのが特徴。さらに、透け感もあるので、総柄なのに重たい印象になりません。

 シルエットは、前後差があってヒップが隠れるバランス感のAライン。スタンドカラーの衿ぐりには、たっぷりとギャザーが寄っています。だから、身頃のAラインが強調され、体型がカバーできる上、スカートもパンツも合わせやすいデザインに。また、ギャザーは紐で調節ができ、キュッと絞ればフェミニンに、絞らなければシンプルにと、その時の気分によって印象を変えられます。カラーはホワイトとネイビーの2色展開。

フラワープリントブラウス [5023220016-81] ¥30,800

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