今月のイベント何着て行く?
WHITE LABEL_MAY編

Text: KEISUKE KAGIWADA
Photo: ATSUSHI IKEDA, RYUTA ARAKAKI(CASK)

初夏の足音が近づく、涼やかな季節になってきました。「今月のイベント何着て行く?」では、アクアスキュータムのアイテムを纏って足を運びたい、注目の新作映画や展覧会を毎月ご紹介。ホワイトレーベルの5月編は、シアーニットのセットと『マティス展』を取り上げます。

 20世紀のフランス芸術界を代表する、アンリ・マティス。「フォーヴィスム(野獣派)」と呼ばれる荒々しいタッチと鮮烈な色彩の作品で頭角を現した彼は、その後もあらゆる方法で光と色を探求しながら、84年の天寿をまっとうしました。開催中の『マティス展』は、彼の芸術家としての足跡をたどる、日本では約20年ぶりの大規模な回顧展。絵画に加え、彫刻、ドローイング、版画、切り紙絵から、マティス自身がその生涯の創作の集大成とみなした南仏・ヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料までが一堂に会します。

 そんなマティスが、生涯にわたってこよなく愛したのが、植物。モチーフとしてはもちろん、本展に展示されている「赤の大きな室内」――マティスが終の住処に選んだ、ヴァンスのアトリエを描いた作品です――を見れば、マティスが植物に囲まれながらアートと向き合っていたことが、ひしひしと伝わってきます。

ページ上部のフライヤーにも使用されている「赤の大きな室内」は、マティスの色彩に関する仕事が凝縮された大作としても知られています。(左)アンリ・マティス 《オレンジのあるヌード》 1953年 墨/切り紙絵/カンヴァスで裏打ちした紙 ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle、(右)アンリ・マティス 《アルジェリアの女性》 1909年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

 

マティス展

期間_2023年4月27日(木)~ 8月20日(日)

開室時間_9:30~17:30

※毎週金曜日は20:00まで

※入室は閉室の30分前まで

場所_東京都美術館 企画展示室(東京都台東区上野公園8-36)

休室日_月曜日、7月18日(火) ※ただし、5月1日(月)、 7月17日(月・祝)、 8月14日(月)は開室

https://matisse2023.exhibit.jp

※日時指定予約制になりますので、事前に公式チケットサイトなどでチェックを

 『マティス展』に着ていくなら、こちらのシアーニットはいかがでしょう? 別々にも着用可能なタンクトップと7分丈をセットにした一着です。タンクトップのフロントにはブランドロゴがあしらわれていて、他のアイテムと合わせた際にも主役級の存在感を放つに違いありません。

 しかし、それ以上に注目すべきはキーカラーのグリーン。アクアスキュータムの2023年春夏シーズンのテーマ、「NATURES URBAN GARDENERS(ネイチャー アーバン ガーデナーズ)」に着想を得たボタニカルなグリーンは、どこかマティスの描いた植物の色彩を彷彿とさせます。この涼やかなシアーニットを身に纏い、マティスの生きた南仏のアトリエに想いを馳せながら、その作品を愛でる。これほど至福な初夏の過ごし方が、ほかにあるでしょうか。

シルエットと素材が生み出す清涼感

 シアーニットは全体がドロップしているシルエット。側面にはスリットが入り、身幅も大きくゆったりとしたつくりになっています。前後の長さに差を持たせてあるので、その前後差によって生まれる動きのある表情は唯一無二。他のアイテムと合わせたときも詰まりがないので、レイヤードもしやすいのが魅力です。

 素材はレーヨン83%、ナイロン17%を使い、極細の番手のレーヨンの周りを、ナイロンが覆う仕様。だから、シャリ感がありながらも透け感があり、涼やかな印象をもたらします。また、糸に強い撚りが入っているため、シワになりにくいのもポイントです。こちらのグリーン×ネイビーのカラー以外にも、ネイビー×ネイビー、サーモンピンク×サーモンピンクも。

シアーニット&ロゴタンク [5023260107-44] ¥29,700

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